■□■アクション/バトル■□■
『散人左道』作者:水上 悟志
出版社:少年画報社 ヤングキングコミックス
発売日:2003/10/24
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
『惑星のさみだれ』作者初の単行本にして現代の妖怪バトル物。初長期連載の初々しさを感じさせつつも、絵柄はこの頃大体完成している。キャラのやりとりはコミカルで飄々としつつ肝心なところでは熱かったり、ラストに向けて盛り上がっていったりするところはやっぱりな~と思える。
『TISTA』作者:遠藤 達哉
出版社:集英社 ジャンプコミックス
発売日:2008/06/04
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
ニューヨークを舞台にした、暗殺を請け負う少女の物語。良い少年漫画を取り入れた上できちんと租借された、読みやすい王道な絵柄。コミカルに見えてその実直接的なギャグが少ない明る描き方とダークでヘビーなお話とのバランスが絶妙。少女のアイデンティティーをストーリーの軸に、派手なガンアクションを展開しながら、錯綜する状況のすべてがラストに収束していく、映画のようにまとまった2冊。
『グレイトフルデッド』作者:久 正人
出版社:講談社 マガジンZコミックス
発売日:2003/09/22
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
気弱な少女売春婦と凄腕女霊幻導士という二つの顔を持つ少女が化け物相手に夜な夜な死闘を繰り広げる、中華テイストな爽快バトルアクション。お約束の盛り込まれた王道の妖怪退治物であると同時に、版画みたいなスタイリッシュな絵柄や、売春婦が男性からの精力を霊力にして戦う等癖のある奇抜な設定を使いこなす強いオリジナリティーを持っている。他に類を見ない希少な作風で、はまる人はきっと強くはまる。
■□■サスペンス■□■
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』作者:画 - 杉基 イクラ / 著 - 桜庭 一樹
出版社:富士見書房
発売日:2008/03/08
お気に入り度:
★★★★オススメ度:
★★★★★どこにでもいる少し不幸な少女と、自分を「人魚」だと語る、謎多き転校生との奇妙な友情を描く青春暗黒ミステリー。ライトノベルっぽくないライトノベルの漫画化作品。逃げ場のない少女達を描いたとにかく暗いお話。原作の小説と漫画がこの上なく良好に互いのイメージを補間し合っている。個人的に、漫画⇒小説⇒漫画(2回目)の順で読んでみることをオススメ。
『メトロサヴァイブ』作者:藤澤 勇希
出版社:秋田書店 プレイコミック
発売日:2006/08/18
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
地下鉄乗車中に大地震が起こり、地下空間に閉じ込められてしまった人たちの脱出サバイバル。前半に危険地帯脱出劇だったのが後半に良い人悪い人の派閥による閉鎖空間のパワーゲームになってしまうのには好みが分かれるが、ラストはすっきりできるので読後感は良い。
■□■ミステリー■□■
『ぼくと未来屋の夏』作者:武本 糸会 はやみね かおる
出版社:講談社 シリウスコミックス
発売日:2006/01/23
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
「未来屋」を名乗る奇妙な男によってもたらされる、ふつうの小学6年生の奇妙な夏休みの冒険。児童文学のヒットメーカー・はやみねかおるの作品コミカライズ。神隠しの森や首なし幽霊の話、人喰い小学校の噂など町に潜む謎が、意外な形で解き明かされる日常ミステリー系。夏のノスタルジー、謎解きのわくわくなど原作のよさを、オリジナル要素を加えながらこの上ない形で漫画化した良作。余韻を残すラストが秀逸。
『QUIZ』作者:浅田 寅ヲ 原作 - 相内 美生, 飯野 陽子, 関 えり香
出版社:角川書店
発売日:2000/07
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
財前直見が主演した刑事ドラマのコミカライズ。"東京都内の閑静な住宅街で発生した誘拐事件。正体不明の誘拐犯は、両親や警察をあざ笑うかのように、次々とクイズを出題しては関係者を振り回していく(Wiki)"。浅田寅ヲが描いているので安っぽいコミカライズには収まっていない。テレビ版で採用されようがない別の結末が用意されている。
■□■オカルト・ホラー■□■
『HeRaLD(ヘラルド)』作者:イダタツヒコ
出版社:講談社 ヤングマガジンコミックス
発売日:1999/01
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
怪奇小説家の主人公がDJを努めるカルトなラジオ番組の中で、童歌になぞらえた連続猟奇殺人事件の真相を追っていく、伝奇スプラッタサスペンス。前半は謎を追う主人公に危機が迫る王道展開。後半は主人公の出身地である村を舞台に斜め上に物語が進んでいく。独創的な怖さ。
『コゼットの肖像』作者:桂 明日香
出版社:講談社 マガジンZコミック
発売日:2004/08/23
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
同名OVA作品のコミカライズで、ジャンルはゴシックホラー。いわくつきの絵画に描かれた少女“コゼット”に魅入られた青年の破滅の物語。作者の絵柄が作品に求められる雰囲気に非常によく合っている。ラスト付近で表現しようとしているものが面白い。
『ひぐらしのなく頃に鬼曝し編』作者:鬼頭 えん 竜騎士07
出版社:角川書店 カドカワコミックスAエース
発売日:2006/04/07
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★
ノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』のコミカライズ。コミック用に新たに書き起こされた新しいキャラとエピソードによる番外編。ひぐらしの世界観を上手く補間しながら、1つのホラーとしても綺麗にまとめている。不幸に繋がる因果は元の作品の設定あってのものなのでひぐらし経験者限定でオススメ。
■□■ギャグ/コメディ■□■
『フライングガール』作者:笠辺 哲
出版社:小学館 IKKI COMICS
発売日:2006/01/30
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★
『みのりの日々』作者:井上 博和
出版社:少年画報社 ヤングキングコミックス
発売日:2003/10/24
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
発明家(マッドサイエンティスト)なおじいちゃんの家に引っ越してきたみのりの賑やかな日々。1話8ページのショートストーリーで見開きでオチをつけるのが基本スタイル。(虫などの)グロイ落ちがあるものの、基本可愛い絵柄で描かれたおかしな話なので安心して読める。後半見開きオチがなくなったり脇キャラのシリアスストーリーに突入したりと迷走していくが、そういう箇所も味と言えば味。
『デビューマン』作者:吉本 蜂矢
出版社:少年画報社 ヤングキングコミックス
発売日:1998/07
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★いまどき(単行本発売時)の高校生3人の超絶バカな1ルーム共同生活。直球バカ・クールイケメン・お人よしの3バカトリオが繰り広げるハイテンションな日常コントにナチュラルハイな笑いを引き起こさせられる。下ネタは多いが嫌味なく素直に笑わせてくれるすごい漫画。
『サルまん 21世紀愛蔵版』作者:相原 コージ 竹熊 健太郎
出版社:BIG SPIRITS COMICS
発売日:2006/08/28
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
『ニア・アンダーセブン』作者:安倍 吉俊 gK
出版社:角川書店 角川コミックス・エース・エクストラ
発売日:2000/06
お気に入り度:
★★★★オススメ度:★★★
『serial experiments lain』『灰羽連盟』などアニメ作品に携わるイラストレーターでもある漫画家による、地球人と異星人の少女二人の奇妙な交流を描いた最下層貧民ドラマ。下ネタやお馬鹿ネタが多いコメディ作品ではあるが、独特の世界観や物語を包むメランコリックな雰囲気で、面白おかしくも切ない絶妙な味わいが楽しめる。
■□■少女漫画■□■
『ひみつの階段』作者:紺野 キタ
出版社:ポプラ社 PIANISSIMO COMICS
発売日:2009/08
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★歴史ある女子高校とその寄宿舎を舞台にした、少女達の不思議と青春の学校生活。1話完結で、戸惑い悩む少女達がちょっと不思議な体験を経て少しずつ前に進んでいく。少女漫画に抵抗がなく、学園モノが好きだったり質の高い連作短編系を欲していたりする人に強くオススメ(
⇒紹介記事)。
『灰色の乙女たち』作者:加藤 理絵
出版社:スクウェア・エニックス ステンシルコミックス
発売日:2003/6/27
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★
『α』作者:くらもち ふさこ
出版社:集英社 ヤングユーコミックス
発売日:2003/03/19
お気に入り度:
★★★★オススメ度:
★★★★絡み合う4人の俳優を廻る人間ドラマ。主人公達が演じる作品(劇中劇)を丸々1話独立させた「α編」と、作品が出来上がる過程やその後が描かれた「+α編」が交互に展開していく。短編漫画でもあり、俳優達の成長の軌跡でもある1話1話の劇中劇の読後感が不思議で、2度も3度も楽しむことができる。
『観用少女』作者:観用少女 完全版
出版社:朝日ソノラマ
発売日:2006/12/15
お気に入り度:
★★★★オススメ度:
★★★★この世のものとは思われぬ美しい姿をし、 ミルクと砂糖菓子と愛情で育つ“観用少女”。 その極上の笑顔に魅せられた人々の、 喜びと悲しみを描いた傑作シリーズ。“観用少女”と“人”との交わりを核に、悲劇、喜劇、恋愛にホラーと、1話完結で様々な物語が展開する。全3巻の新装版も出ているが、オススメは装丁の良い「明珠」「夜香」版。「明珠」にはストレートなお話、「夜香」に変化球なお話がまとめられている。
『eensy-weensyモンスター』作者:津田 雅美
出版社:白泉社 花とゆめCOMICS
発売日:2007/07/05
お気に入り度:★★
オススメ度:★★★
成績優秀・容姿端麗な王子キャラ葉月と、そんな彼を目にするときだけ毒吐きモンスターになってしまう他は普通の娘、七花。そんな二人の関係の変化がしていく1年を、1話につき1ヶ月、きっちり12話で微笑ましくまとめている。変にドロドロな展開でお茶を濁すことなく気落ちよく終わるのはいいが、二人を見守る魅力的な脇キャラをつっつけば面白くなりそうなだけに、そこらへんの掘り下げがないのがもったいないというのは贅沢な不満か。
■□■恋愛■□■
『恋人プレイ』作者:玉置 勉強
出版社:幻冬舎
発売日:2007/9/21
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
『ヤサシイワタシ』作者:ひぐちアサ
出版社:講談社 アフタヌーンKC
発売日:2001/06/20
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★
純情青年が大学の写真部で出会った年上の彼女のプッツン小悪魔ぶりに翻弄されていく大学恋愛ドラマ。『おおきく振りかぶって』を描く前に作者が吐き出したドロドロ。ネタバレ注意。
『タカハシくん優柔不断』作者:新井 理恵
出版社:角川書店 ドラゴンコミックス
発売日:2000/11
お気に入り度:★★
オススメ度:★
優柔不断な高校生浩平、そんな彼と隠れた交際をする、表ではクールな女教師麻耶。そんな二人の間に勘違い系幼馴染が割って入る三角関係コメディ、だけれど後半はシリアス展開に。優柔不断な「真中順平達」の一つの成れの果て。
『ナイーヴ完全版』作者:二宮 ひかる
出版社:白泉社 ジェッツコミックス
発売日:2008/07/29
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
『甘い水』作者:松本 剛
出版社:講談社
発売日:2007/02/02
お気に入り度:
★★★★オススメ度:
★★★★■□■ドラマ■□■
『まつのべっ!』作者:秋吉 由美子
出版社:2008/01/08
発売日:芳文社 まんがタイムコミックス
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★★簡単に言えば、幼稚園の先生ラブコメ4コマ漫画、だけどそんな単純な説明で語りつくせる作品ではなく…。2008年のベストや伏線漫画の項で挙げているので詳しい説明は省くけれども、この作品は打率を気にせず全力で薦めておきたい。掲載誌の休刊に巻き込まれたりしながらも、9年かけて初期プロットの通りラストまで描き上げられたであろうこの作品。奇跡だと思える。
『自虐の詩』作者:業田良家
出版社:竹書房
発売日:2007/08/24
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★自堕落でかんしゃく持ちの夫と苦労性な妻との夫婦生活を綴った4コマ。泣いた漫画を「泣ける漫画」として紹介してしまうことには抵抗があるけれども、この作品ににはそれがしっくりくる(読んだ人が泣いても泣かなくても)。個人的には、上巻で作品を判断してしまっていたら現在手元には残っていない。読むときにはラストまで一気読みを推奨。
『カリクラ―華倫変倶楽部』作者:華倫変
出版社:太田出版 Ohta comics
発売日:2002/04
お気に入り度:★★
オススメ度:★
『ソラニン』作者:浅野いにお
出版社:小学館 ヤングサンデーコミックス
発売日:2005/12/05
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
音楽をやっている人たち周辺の、モラトリアムとか自分探しそのへんもろもろ。映画化作品。良い評判も見も蓋もない悪評も両方そろっているけれど、全2巻なのでとりあえず読んでみてよと思ったりする作品。一応ネタバレ注意。
『ありがとう』作者:山本 直樹
出版社:小学館 ビッグコミックス ワイド版
発売日:1998/11
お気に入り度:★★
オススメ度:★
『僕らはみんな生きている』作者:山本 直樹 一色 伸幸
出版社:小学館 ビッグコミックススペシャル
発売日:1999/02
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
『怪獣の家』作者:星里 もちる
出版社:小学館 ビッグコミックス
発売日:2005/11/30
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
『愛人-AI・REN- 特別愛蔵版』作者:田中 ユタカ
出版社:白泉社 ジェッツコミックス
発売日:2009/01/29
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★世界の終末、余命僅かな少年・と人造遺伝子人間“愛人(アイレン)”少女との慎ましくも穏やかな最後の日々を綴った愛の物語。元々すごい反響のあった作品で、アマゾンにも熱のこもったレビューが多数そろっているので、オススメされたい方はそちらを参考に。特別愛蔵版では唯一にして最大の弱点である「恥ずかしい表紙」がなくなったため、もうこれは問答無用でオススメできる。
『平成マンガ家実存物語おはようひで次くん!』作者:小田 ひで次
出版社:エンターブレイン BEAM COMIX
発売日:2010/05/17
お気に入り度:
★★★★オススメ度:★★★
『さんさん録』作者:こうの 史代
出版社:双葉社 ACTION COMICS
発売日:2006/03/11
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
■□■未完■□■
『串やきP』作者:SABE
出版社:メデアファクトリー MFコミックス
発売日:2000/11
お気に入り度:★★★
オススメ度:★
絶滅危惧種「大海ガラス」の1匹(後に串Pと命名)が、謎の女の手でペンギンに改造され、日本で夜な夜な強豪動物達と死闘を繰り広げる、という短くまとめると何のこっちゃな動物バトル漫画。串Pに強敵をけしかける謎の女の動向が気になっているうちに打ち切り、全ての伏線がずるっと回収された最終話(これがすごく好き)近辺が単行本化されず今に至る。完全版を未だに待ち望んでいる作品。
『Qコちゃん THE地球侵略少女』作者:ウエダ ハジメ
出版社:講談社 マガジンZコミック
発売日:2003/7/23
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
搭乗型ロボットを女の子にしてしまった、ある種の擬人化漫画でもあるロボット物。可愛らしい絵柄に似つかわしくないほど中身はハードで、独特の世界観を持つ。打ち切りで恐ろしく中途半端なところで話が終わってしまうが、それでも時折読み返したくなるものを持っている。
『セクシーボイスアンドロボ』作者:黒田 硫黄
出版社:小学館 IKKI COMICS
発売日:2001/11/30
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
■□■日常SF/日常ファンタジー※■□■※世界観(主人公)を現実世界に設定した上でSFやファンタジーが展開するもの
『フリクリ』作者:ウエダ ハジメ
出版社:講談社
発売日:2007/05/08
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
『かみちゅ!』作者:鳴子 ハナハル ベサメムーチョ
出版社:メディアワークス 電撃コミックス
発売日:2006/01/27
お気に入り度:
★★★★オススメ度:★★★
ある日突然「神様」になってしまった、ごく普通の中学生の日常。アニメのコミカライズなれど、エロ畑の作者がすばらしい画力と漫画としての表現力を持って完璧に自分のものにしている。『千と千尋の神隠し』にあるような、八百万の神々が賑わう世界観が好きな人にオススメ。
『総理を殺せ』作者:阿萬 和俊 森高 夕次
出版社:小学館 ヤングサンデーコミックス
発売日:1998/08
お気に入り度:★★
オススメ度:★★★
核戦争が起こる未来からタイムスリップしてしまった男が、未来を変えるべく悲劇の引き金となる「後の総理となる男」の命を狙うタイムトラベルサスペンス。2巻という短さで、すでにダレの兆候が見られたりするものの、現在の日本を舞台に上手く実際の出来事を取り入れてリアリティを出しながら、ラストまで綺麗にお話をまとめている。
『アトモスフィア』作者:西島 大介
出版社:早川書房 ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション
発売日:2006/03
お気に入り度:★★★
オススメ度:★
世界で同時多発的に発生した人々のドッペルゲンガー。そして『私』たちは殺しあって、それでも『私』達は増え続けていく…。文字を使った演出が不思議で新しい世界観を形成する、小説のような漫画のような斬新な試み。オチが“衝撃的”で受け入れるには予備知識や優しさ、その他もろもろが必要と思われ、とてもではないけど人に薦められないが、好意的な意見も決して少なくはない様子(何じゃこりゃという人ももちろんいる)。
『ブギーポップ・デュアル』作者:高野 真之 上遠野 浩平
出版社:メディアワークス 電撃コミックス
発売日:2000/04
お気に入り度:★
オススメ度:★★
『BLOOD ALONE』作者のデビュー作。ブギーポップシリーズの世界観(もしくはある程度の設定)を有した、オリジナルキャラクターによる外伝的な物語。同名シリーズの雰囲気を感じさせつつ、漫画作品としてうまく租借されている。
『はなしっぱなし』作者:五十嵐 大介
出版社:河出書房新社 九龍COMICS
発売日:2004/02/18
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
不思議でとりとめのないお話を集めたショートショート。絶版になって長らくオークションなどで高値で取引されていたアフタヌーン作品を河出書房新社で復刊したもの。自然・都会・人・人ならざるもの・空気・感情・静寂とあらゆるものを変質的で美しい描写に閉じ込めている。圧倒的な幻想が感覚に訴えてくること必死。時には恐怖すら覚える。
■□■SF/ファンタジー■□■
『OZ―DOROTHY』作者:柊 ゆたか 宗田 朋
出版社:ぺんぎん書房 Seed!comics
発売日:2004/09/24
お気に入り度:★★
オススメ度:★★
深い深い森の奥、異形の怪物「ライオン」と暮らす少女「ドロシー」、その幸せな生活と終わりの物語。ゴシックな雰囲気を漂わせる美しい絵柄が特徴で、ダークな御伽話のような世界に浸ることができる。
『国民クイズ』作者:加藤 伸吉 杉元 伶一
出版社:太田出版
発売日:2001/07
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★★
合格者の望みが、憲法よりも優先して叶えられる「国民クイズ」システム。クイズの司会者K井K一を主人公に、ここではないどこかの狂った日本を舞台にした奇想天外な物語が繰り広げられる。個性的な絵柄や独創的な演出で決して読みやすいとは言えないのに、クイズ番組にリアルタイムで参加されられるかのような圧倒的な勢いがあって、厚い二冊をするすると読み終えることができる。作中は「日本最強」な世界になっていて、今読むと色々思うところがあって面白いかもしれない。
『marieの奏でる音楽』作者:古屋 兎丸
出版社:幻冬舎 バーズコミックスデラックス
発売日:2001/12
お気に入り度:★★★
オススメ度:
★★★★「風の谷のナウシカ」のように民族性と適度な技術社会が混ざり合った感じの、歯車がうごめく工房の町を舞台に少年カイと少女ピピが織り成すファンタジック・ラブストーリー。神とか運命といった類の壮大な要素を絡ませながら恋愛話を展開させていくこの話の中にも、大きな仕掛けが。緻密で量の多い伏線。そしてラストのどんでん返しに次ぐどんでん返し。読了後、すぐに2週目突入すること間違いなしの2冊。
『未開の惑星』作者:松本 次郎
出版社:太田出版 F×comics
発売日:2003/12/20
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:★★
落ちたロケット以外何もない、どうしょうもない世界であがく3人の幼馴染それぞれの選択。掲載紙的に当然あるエロもバイオレンスも、すべてが大事な物語の一部。妄想に浸り日々を過ごす絵描き青年が、妄想と現実の狭間でたどり着くラストにはただただ圧倒される。
『ヴァンデミエールの翼』作者:鬼頭 莫宏
出版社:講談社 アフタヌーンKC
発売日:1997/04/21
お気に入り度:★★★
オススメ度:★★
「ヴァンデミエール」の名と、飾り物の翼を持った人形少女達の物語。鬼頭莫宏、なるたる前の作品。1話完結で痛みを伴う物語は多いけれど、根底にあるのは希望。他の作品ほど精神ダメージはないと思う、多分。しっかり2巻で閉じられ、未来の開かれた良い完結作品。
『風の谷のナウシカ』作者:宮崎 駿
出版社:徳間書店
発売日:1996/11/30
お気に入り度:
★★★★★オススメ度:
★★★★★極厚にして一般漫画雑誌を越えるビッグサイズの豪華装丁版。もうこれは凶器、ガッ。気軽に読むならワイド判全7巻。
コメント
アフィや広告消しているんだから題名くらいアフィ以外で書いてくれよ。そうじゃなきゃ見る気になれないぜ
2010年09月27日 / 1 #mQop/nM.URL【編集】
好きな漫画や装丁の話をして、ついでにそれが次の漫画を買う足しにほんのちょっとでもなればと思う場末のブログなので、ご容赦ください。
2010年09月27日 / KT. #-URL【編集】
もしまだお読みになっていなければ、雲出づるところ/土田世紀、もご覧になってみてください。
全2巻オススメ漫画と聞いて、真っ先に思い浮かんだ作品です。
既にお読みになられているのでしたら、大変失礼しました。
2010年09月28日 / チンプイ #-URL【編集】
古いですがッ、荒木飛呂彦の「バオー来訪者」はコンパクトで良いです。表現は少年漫画だしクセがあるけれど。
井上雄彦の「カメレオンジェイル」、、、は小学生の時は面白かったですがさすがにあれですかね。。。
2010年09月28日 / バルバリシア #-URL【編集】
>チンプイさん
未読です、オススメありがとうございます。
真っ先に思い浮かんだ作品ですか、
是非読んでみたいと思います。
>バルバリシアさん
ジョジョ前の荒木作品は読んだことがないです。
他の短いのを含めて手を出してみようかな。
2010年09月28日 / KT. #-URL【編集】
TONOのダスク ストーリィも奇妙な味わいがあっていいですよ。虎の絵は…びっくりするぐらい下手ですが。
2010年09月28日 / 漫画好き #mQop/nM.URL【編集】
共感できるものが多いですね。
ただ、元が5巻とか6巻とかあっても愛蔵版とかで2巻になってるのは、ちょっと違うんじゃ無いですかね?
と思います。
2010年09月28日 / まぁくん #-URL【編集】
驚いたのは以下の2点。
・ナウシカは反則
・バオーは絶対あると思ってた
っていうか、90年以前だと2巻で良質なのは結構あるよね。
年代絞ったらどうなんでしょうかね?
2010年09月28日 / ななななななし #-URL【編集】
2000年代が多いね。
2010年09月28日 / nurume #-URL【編集】
>漫画好きさん
TONOはチキタが本当に好きなんで、そちらも読んでみたいと思います。
>まぁくんさん
2冊にまとまっていると、
購入しやすくとっかかりやすいかなと
深く考えずに愛蔵版などもまとめて紹介してみましたが、
全2巻というと一般の青年コミック2冊程度が
連想されるということでしょうか。
最初の文面にそこらへんのフォローを
しといたほうがいいかな。
>ななななななしさん
ナウシカはオチに使っていますが、
豪華版の美しい装丁が名作にふさわしく、
持っていて損はないんですよね。
読みやすさの都合で結局両バージョン所有していますが。
バオー押しが多いですね。楽しみになってきました。
90年以前の作品はあまり読んでいません。
それを全2巻にしぼるとなると…
そこらへんの年代で縛ったものを誰か記事にしてくれると
開拓しがいがありそうです。
>nurumeさん
そうみたいです。
2010年09月29日 / KT. #-URL【編集】
ダブルブリッドが面白かったですよ。最後らへんの一部が駆け足なのが残念な程度です。
2010年09月29日 / take #g9PLEs/oURL【編集】
>takeさん
ライトノベルが原作の作品なんですね。
チェックしたいと思います。
2010年09月30日 / KT. #-URL【編集】
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
2015年03月18日 / #【編集】
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